12/01/02 変更点を赤く表示
12/01/02 定数変更
12/01/01 コンデンサの数間違えを修正
11/12/27 公開開始

DPA01基板取説

DPA01は,D級アンプの基本原理に忠実に従って作ったフルディスクリートなD級パワーアンプです. 部品は最小限に済ませるようにしつつも,とても基礎的な構成を守って製作しているため, D級アンプの勉強に利用してもらうことを念頭に作って見ました.
そのため,音質に関しては徹底していないため,そんなに期待する程のものではありませんが, 簡単なPC用程度などであれば十分実用できるものとなっています.
また,今回は表面実装部品は利用しなかったため,初心者の人でも作りやすくなっています. D級アンプってなんぞや,という人は是非遊んでみてください.

外観





メインの基板の他に,タカチのケースに合わせたフロントパネルとバックパネルがセットになっています. ケース加工なしで利用できるため,非常にお手軽です.

回路図

基板上に22uHのシルクがありますが,回路図が正しいです. また,HPA&Analog vol6上の回路図は更新前のものなので,上記最新の回路図と下記部品表を参照してください.

部品表

基板一枚分(ステレオ分)の部品一覧です。
部品番号 部品 入手先
TR1,2,101,102,105,106,
201,202,205,206
NPNトランジスタ
2SC1815
10 秋月とか
TR3,4,103,104,107,
203,204,207
PNPトランジスタ
2SA1015
8 秋月とか
TR108,208 NPNパワートランジスタ
2SC2120
本当は他の高速スイッチング用のほうがいい
2 秋月とか
TR109,209 PNPパワートランジスタ
2SA950
本当は他の高速スイッチング用のほうがいい
2 秋月とか
VR1 9mm各二連ボリューム
20KΩ
1 マルツ,bispa
R6,104,106,204,206,LED用 抵抗 1KΩ 1/8W以上 6 秋月とか
R1,4,5,8 抵抗 2.2KΩ 1/8W以上 4
3
秋月とか
R2,7 抵抗 4.7KΩ 1/8W以上 2 秋月とか
R2,7,105,205
R4
抵抗 10KΩ 1/8W以上 4
1
秋月とか
R3,101,103,201,203 抵抗 47KΩ 1/8W以上 5 秋月とか
R105,205 抵抗 100KΩ 1/8W以上 2 秋月とか
R102,202 半固定抵抗 2K
10KΩ
2 千石・マルツ
C1 フィルムコンデンサ 100pF 1 千石とか
C2 フィルムコンデンサ 2200pF 1 千石とか
C103,203 フィルムコンデンサ 0.22uF
PanasonicのECQVなど.bispaのLMFSCなどでも.
2 三栄・bispa・マルツ
C102,C202 フィルムコンデンサ 1uF
PanasonicのECQVなど.bispaのLMFSCなどでも.
2 三栄・bispa・マルツ
C101,C201 電界コンデンサ 10uF
入力カップリング用.容量はこれ以上を推奨.
2 千石・三栄・bispa・マルツ
C4,105,205 電界コンデンサ 100uF
直径5mm程度まで.入りきら無いなら47uFとかでも可
1
3
千石・三栄・bispa・マルツ
C104,106,204,206 電界コンデンサ 470uF〜1000uF
直径10.5mmのものまで.
うち二個は出力カップリング用.
4 千石・三栄・bispa・マルツ
L102,202 パワーインダクタ 47uH
直径7mm程度まで.
RTP8010-470Mがオススメ
2 マルツ
L101,201 パワーインダクタ 68uH
直径7mm程度まで.
RTP8010-680Mがオススメ
2 マルツ
D1,102,103,202,203 ショットキーバリアダイオード
耐電流が1A程度の小型のもの
5 秋月・千石・マルツ
D101,201 小信号用ダイオード
いわゆる普通のダイオード
2 秋月・千石・マルツ
電源LED 3mmLEDならなんでも 1 秋月・千石・マルツ
F101 EMIフィルタ
ムラタBNX002
1 秋月・マルツ
SW1 電源スイッチ
2MS1-T1-B2-M7-S-E
1 マルツ
CN1 3ピンコネクタ なくても可
JST XHやJAE IL-Gなど
コネクタにした場合は,メス側や端子も買い忘れないこと
1セット 西川・千石・マルツ
CN2 電源コネクタ
2DC0005D100 類似品でも可
1 秋月
CN101,201 出力端子
秋月のこれがぴったり
2 秋月
出力端子 ケース外側の端子
秋月のこれがぴったり
2 秋月
入力端子 3.5mmジャック
MJ073H
1 マルツ
ケース タカチ MX2-8-10 1 千石・マルツ・SS無線
つまみ ボリュームつまみ 1 マルツ
ACアダプタ 12V1A程度の,外径5.1mm内径2.1mmのもの.秋月のとか.ステレオ誌のおまけアンプのとか. 1 秋月
タッピングネジ M3×6
付属のネジは多少短いので締めすぎ注意
4 付属
  テスト端子 おこのみで 千石 マルツ
12/01/02更新分注意
抵抗の定数をいくつも間違えていました.現在のこの取説の回路図が最も正しくなっています. 部品表も合わせているつもりですが,回路図で最終確認をお願いします.

・このアンプはそもそもそんなに音質を重視していないので,高級なオーディオパーツを利用する必要は特にありません.
・コンデンサは電源電圧(12V)以上の耐圧なら問題ありません.大電力化改造などする場合には24V以上にしておくといいでしょう.
・C101,201をこれ以上小さくすると,電源断時のポップノイズが更にひどくなります.
・付属ネジは短いので,舐めやすくなっています.注意.
・タカチのケースにな納める場合は,基板上14mm程度までの部品を使うようにしてください.

制作上の注意点

部品面でのジャンパが4箇所必要です.シルクに書かれていないので,忘れないように実装してください.ジャンパ位置は写真の緑色のラインです.

基板と入力コネクタのナットが若干干渉します.基板を削るか,入力コネクタを接着剤などで固定してしまうか,などの対策を取ってください.写真は基板を削った例.

LEDは写真のように空中配線してください.この時,スイッチと足が触れないように保護したほうがいいでしょう.


使用上の注意

・原理上ポップノイズが出ます.電源電圧が高いほど大きくなります.そこそこ大きいノイズが出るので,お高いスピーカなどにはつながないようにしましょう. ポップノイズを抑える改造も出来ます.詳しくは改造の項目を見てください.

調整方法

電源を入れた状態で,スピーカをつながずに,テスタのマイナスを出力端子のマイナスにつなぎ,テスタのプラスをC*04とL*02の間にあて,電圧を測ります. この電圧が電源電圧のぴったり半分になるようにR*02を調整しましょう.反応が鈍いのでゆっくりゆっくり回してください.

完成見本


外見


中身
フィルタが手元になかったため,スルーしてます.あと,出力端子も普通のがついてますが,L字のほうがいいです.

改造

1.ポップアップを減らす
そのうち…
2.ゲインを変更する
そのうち… 本を参照のこと




このページはstrvによって製作されたものであり、著作権はstrvに帰属します。
そのためこのページ内の写真や文章の無断コピーを禁止します。
また、コンテンツの関係上、さまざまな会社の製品を取り扱いますが、
それらの会社とstrvは一切関係ありませんので、ご了承お願いいたします。
なお、このページにおいて著作権などの問題がある場合はメールをしてください。対処します。