HOユニトラックで立体交差できるモジュールを作っていますが、いつも寸法の引用元を忘れてしまうのでメモ書きを兼ねて紹介します。

アメリカの鉄道模型団体であるNMRAに建築限界の規格定義があります。
https://www.nmra.org/sites/default/files/standards/sandrp/pdf/rp-7.1_tangent_track_centers_and_clearance_diagrams_2019.01.pdf

日本ではHOの1/87というスケールではなく、独自の1/80という縮尺で模型を作っていますが、この規格を作った段階で1/87のHOを参照していることもあり、現代でも殆どがこのNMRAのHOに収まるように作られているようです。Nも1/160と1/150の違いがありますが同様の傾向のようです。
そこでこの規格を引用して説明します。実車世界では日本に限らず世界的に車両はどんどんと大きくなっていることもあり、建築限界もそれに合わせて拡張されています。アメリカでは特に二階建てコンテナの運用が始まったこともあります。そのためここでは一旦最新の規格を参照します。

左から、「橋や障害物との空隙」「単線トンネル」「複線トンネル」の規格です。一番左の図の下部が左右で違うのは主にプラットフォームを想定したものになっています。
これらの図の各寸法値がスケールごとに定義されています。日本でよく使われるNとHOについて抜き出してみます。

日本の実車の建築限界はわかりやすいところで高さが直流電化路線で5700mmとなっており、1/80では71.25mmとなります。上記表ではHの項目で1/87では80mmとなっており、NMRA HOのほうが大きく定義されていることがわかります。このことからもストラクチャは一旦NMRAで考えて作っておけば大丈夫と言えるでしょう。

自分が作っているHOユニトラック用の立体交差橋梁では、床から梁の下部までで90mmを確保しています。HOユニトラックが床からレール上面までで9.5mmほどなので、レール上面からみた場合、80.5mmの空隙となり、80mmをぎりぎり超えている状況となっています。少しでもたわむとこの建築限界を割ってしまうこともあり、できるだけ強度をもった構造物にするようにしています(そのほうが見た目も良いし、連結が外れにくいという実用面もあります)。

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